TSUDANUMA
敷地周辺は、駅から続く商業エリアと住居エリアの境に位置し、近くには大型店舗も立地している。クライアントの要望は、ゆったりした居住スペースの独立性を確保しつつ、全ての空間が連続しているコンクリート造の住宅であった。敷地の接道側約 4Mの範囲が都市計画道路に指定されているため、建物はその部分を避けて敷地の奥に配置した。外部からの視線や騒音を考慮して、建物は外部空間を内包したヴォリュームとした。その外観は、いくつかの法的な制限によって建物上部をセットバックする必要があり、2階からムとなった。この住宅は、より多くの動線や視線を派生させることで、あらゆるスペースが空間的に繋がることを考えた。立体的に挿入された外部空間は、2階のテラスから屋上までの動線を伴って内部空間を分節すると同時に、内部の動線と共に建物の回遊性を増幅させる。この内外の動線による構成に、多方向への視線の検討を重ね合わせ、部分の多様な関係をつくり出している。
クリックすると拡大します。